4.3.1 ユニークワードの処理
(1) 複数のユニークワード
VDLシステムは、バーストと雑音を分離するとともに、同期確立のため、特殊なシンボル列(ビット列)からなるユニークワードをバーストの先頭に付加している。ユニークワードはランプアップ・シーケンスの後に付加されている。モード2のユニークワードは1種類であるが、モード3においては以下の4種類のユニークワードが使用され、これらを分離する必要がある。
ユニークワードを複数使用する目的は、M、H、V/Dバースト識別の短縮とダウンリンク、アップリンクの混信低減にあると考えられる。図4.3.1-1にユニークワードの種類とメッセージとの関係を示す。MバーストとV/Dバーストを時間的タイミングで分離すれば、地上装置は、Mバーストの検出タイミングにおいて3種類のユニークワードを分離するでけでよい。一方、機上装置はS2*のみを検出すればよい。本設計では、同期タイミングを検出する場合や、同期はずれが発生した場合を考慮し、4種類すべてを検出する方法を検討した。
以下に検出すべきモード3のユニークワードのビット列を示す。