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(1) 専用音声回線(4V構成、3V構成)

この構成は、1地上局で音声のみを伝送するものであり、1周波数で4ユーザ・グループ(標準レンジ)または、3ユーザ・グループ(拡張レンジ)の処理が可能である。

1ユーザ・グループは、最大60機の航空機が処理できる。

この構成は、周波数の有効利用ができ、音声トラフィックが多くデータリンクが要求される場合に適している。

(2) 専用音声回線/共有データ回線(3VID構成、2VIwD構成)

この構成は、1地上局で音声とデータを混在して伝送するもので、1周波数で3ユーザ・グループ(標準レンジ)または、2ユーザ・グループ(拡張レンジ)の処理が可能である。音声の各ユーザ・グループ毎に固有のチャネルを有し、データは各ユーザ・グループで共通のチャネルを有している。

この構成は、データリンク・トラフィックが比較的軽い場合に適している。

(3) 専用音声回線/専用データ回線(2V2D構成)

この構成は、1地上局で音声とデータを混在して伝送するもので、1周波数で2ユーザ・グループの処理が可能である。

音声及びデータは各ユーザ・グループ毎にチャネルを有している。

この構成は、ユーザ・グループに専用のデータ・チャネルを有しているので音声と

データが機能的同期が必要な通信に適している。

(4) 要求割当型音声/データ回線(3T構成)

この構成は、1地上局が音声及びデータをユーザの要求によってスロットへ割り当てて使用するもので、1周波数で3ユーザ・グループの処理が可能である。全体を1ユーザ・グループで使用する場合には、180機の航空機が処理可能となる。この構成は、ユーザにより音声及びデータが変更されるため周波数の有効利用はできるが、音声トラフィックが少なく、ある程度の伝送遅延が発生しても影響がない場合に適している。

(5) 3局による専用音声回線(3S構成)

この構成は音声のみを伝送するものであるが、4Vまたは3Vと異なり、隣接する3地上局により音声を伝送する。各地上局は、各々A、B及びCスロットを使用して1周波数(3地上局)で3ユーザ・グループを処理できる。

この構成は、覆域を拡大するのに適している。

 

 

 

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