ケース・スタディ 1
客に自分のchecked baggage(受託手荷物)が、出てこなかったと言われたら?
P.I.R.(Property Irreglarity Report)を作成し、コピーを所持しているか尋ねる。原則的には、この件は客と航空会社間で解決すべき問題であるが、ガイドが仲介して事後処理に努めざるを得ない。P.I.R.は客が通関前に当該事後 P.I.R.を基に、当該担当部署(バゲジ・サービス)と絶えず連絡を取りあって処理する。一般にロストバゲジ(バゲロス)と俗称、エアラインではMishandled Bagと見なす。
damaged bagの場合も上記要領で申し出る(claim)が、JALの場合には、通関後、到着ロビー内のbaggage service officeでクレーム、或いは他のエアラインの場合は、ロビー内の該当カウンターで行うことになるので、ミートするガイドはそこへ誘導し、ヘルプすることになる。
(JALのバゲジサービス・オフィスの所在地は、空港見取図参照)
ケース・スタデイ 2
個人客をミス・ミート(miss-meeting)したら?
出口が2ヵ所あるために、空港混雑時には客とミート出来ないことがあり得る。
直ちに到着ロビー中央の案内所にて呼び出しアナウンスを依頼するなり、ステッカーにてロビー内を隅なく探す。最終的にミス・ミートとなったと判断される場合は、ツアー手配担当者に通報すると共に、宿泊ホテルにその旨連絡して必要な処置をする。
以前は、到着ロビー内の各エアラインのカウンターに搭乗者名簿(Passenger List又はManufest)が備えつけられて一般に公開されていたが、現在は治安を理由に公開していない。
Q&A 1
ボンド扱いとは?
BOND.保税の意。到着時に、客が日本の法律に抵触する物品、又は許容量を超えた物品等を持ち込もうとする場合、税関吏が持ち込み不可、又は課税されると判断した場合の一方法として、出発便(日本出国時)まで税関で保管のため、通関業者(コスモ)が代行して預かるシステム。
ガイドが介入する余地はないが、出発時のP/U(ピック・アップ)方法などで事前に承知しておく必要がある。(特に成田から入国して大阪から出国するケースの場合)
Q&A 2
カルネとは?
物品の一時輸入のための通関手続きに関する条約(ATA条約)に基づき、物品を免税のまま一時輸入しようする際、通関手続きに必要な事項をまとめた特別の通関手帳として、一時輸入物品に係わる関税等の担保として認められる書類を意味する。
ATA…仏語Admission Temporaireと英語Temporary Admissionの頭文字を組合せたもの。カルネは仏語で手帳の意。
カルネ対象物品…商品見本、報道放送用具、舞台道具、見本市等の展示品など。