国際交流にも積極的に取り組んでおり、海外人材研修制度に参加した町民により邑智町国際友好協会が設立されました。カヌーが縁で平成5年9月にインドネシアのバリ島マス村と友好提携の調印をおこないました。平成8年度にはマス村から2名の研修生を邑智町に招待し日本の技術修得研修を行った際には、なれない日本での生活サポートに積極的に取り組み、9年度にはマス村の景観美化活動を応援しようと会員が先頭に立って町民から寄付を募りゴミ収集用トラック購入資金150万円を村に寄付しました。本年度は友好提携締結5周年の記念行事としてマス村から村長をはじめ10名の村民を10日間招待し記念式典が開催されました。記念式典、友好記念行事や滞在期間中の生活サポート、会員の家庭でのショートステイなどについて積極的に協力して民間レベルの国際友好の輪を大きく広げました。
また、地域の資源を見つめ直そうと多くの町民の参加を得て「食文化セミナー」「鴨山シンポジウム」「文化講演会」「ふるさと再発見セミナー」などを開催したほか、「邑智町ブランド研究会」「産業活性化研究会」などが民間主導で結成されました。
人や組織の育成では健康指導士やカヌーのインストラクターの養成、女性のパワーで景観美化を推進しようと「花と緑の銀行」を設立した他、高齢者のリーダーや仲間づくりのための生涯学習の一つとして1期1年間20回開講で20名定員の「邑智町長寿大学」も8期開設してきました。
町の活性化に都市に出ているふるさと出身者の知恵と力を借りようと、東京、大阪や広島に出身者の会を結成した他、広島市西区との子供交流、イベント交流なども実施してきました。これらの交流は邑智町の力強い応援団となっています。
おわりに
一人ひとりがふるさとを見つめることによって見えなかった誇れる地域資源が見え、人のネットワークが強固になり地域に活力が芽生えていきます。住民だれもがそれぞれ「一人一役一分担」の精神で地域を盛り立て、活性化に取り組んでいかなければなりません。
町民にとって豊かな暮らしとは都市化した生活だけではなく、心豊かに誇りを持って暮らしていくかにかかっていると考えます。都市にはないふるさとの自然、風習、文化を大切に守り、次世代につないでいくことが邑智町が邑智町らしく将来にわたって存在していくことではないでしょうか。
すばらしい自然環境の中で心豊かに健康に老いることができる町、そんなコミュニティを目指して頑張っているところです。