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以下、講演内容を要約しご紹介させていただきます。

「私は、以前から街並みに興味がありまして、街並みを美しくしたいと言う思いから、ガーデンデザイナーの仕事を始めたわけですが、始めた頃は、なかなか周囲の人々の理解が得られませんでした。アメリカで学んだアプライドアート(商業デザイン)が、ガーデンデザインに、大変役にたちまして、アプライドアートの精神である「お客さまあってのデザイン」がガーデンデザインにもとても大切なことだと考えております。

現在のガーデニングブームについて、人体にたとえれば、骨格を無視して肉の部分だけを注視しているように見え、花そのものだけがクローズアップされてしまっているのではないのでしょうか。その背景に見え隠れするのが、ヨーロッパ風のガーデニングブームがあるのではないかと思いますが、歴史のあるヨーロッパと違い、日本には日本のガーデニングがあってもよいのではないかとおもいます。最近では、欧米風の建物が増えており、いわゆる建築様式が時々刻々と変化し、2〜3年のサイクルで変わっていくことに対し、危機感を覚えます。

設計にあたって、最も大切なことはネガティブスペースの認識にあると思います。そのものの形だけではなく、そのものによって切り取られたそれ以外のスペースとのバランスを考え、たえず全体を遠目で見ることが必要です。すでにある周囲の環境を、デザインのなかに取り入れることがポイントです。

また、デザインする土地の状況や、周囲の状況を把握するとともに、家族構成も重要なファクターとなってまいります。ゾーニングは動線・視線を考慮しなければなりませんし、庭のアクセントは一つに絞ることが大切です。特に道路から玄関までのアプローチについては十分工夫しなければなりません。

個性を出せるバックヤードと違い、道路側のフロントヤードにおいては、隣接する街並みを考えた上での庭造りが必要であります。」

その後OHPによる個々の事例紹介が詳細に行われ、1時間30分にわたるシンポジウムは盛会のうちに終了しました。

オカリナ

今年の「鹿沼さつき祭り」は、ひと味違う。6月1日さつきの花々にオカリナの響きがしみ渡った。佐藤一美さんは、栃木市在住のオカリナ奏者。桐朋学園大学音楽部を卒業され、NHK洋楽オーデションに合格、1990年頃よりオカリナ奏者として活動されていらっしゃいます。佐藤さんは、自然をモチーフにした曲づくりが主体で、1997年には、ラムサール条約登録の湿地「谷津干潟」をテーマにしたオリジナルCD「光の道」を、ディレクター小針寛史氏の制作・演出により発売しました。

(レッス音楽出版0474-77-7743)佐藤さんは、谷津干潟に何度も足を運んで作曲したそうで「オカリナは、その時の風の流れや、空気の様子も敏感に感じ、奏者の心も表現する楽器です。」と言われ、オカリナは自然と最もマッチングする楽器といえます。特にアウトドアにおいてはその威力を発揮するものだと、今回の演奏会においてつくづく感じさせられました。

この日は、「自然と人との調和を愛する全ての人に」のサブタイトルのもと、「佐藤一美オカリナコンサートin鹿沼」と題し、花祭りから始まり、全14曲1時間30分にわたって、センターを訪れた人々の心をなごませました。

 

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佐藤一美オカリナコンサートin鹿沼

 

 

 

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