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コミュ二ティ活動の現状について

 

畠山篤朗(宮城県本吉町企画財政課)

 

本吉町(もとよしちょう)の概要

本吉町は、宮城県の北東部、気仙沼・本吉広域圏のほぼ中央に位置する面積106.69km2の町です。南北西を北上山系の支脈に囲まれ東部は雄大な太平洋を臨む三陸リアス式海岸を形成し、緑豊かな大地とひときわ美しい造形をたたえる白砂青松の景観は、南三陸金華山国定公園の指定を受けています。昭和30年3月津谷町、大谷村、小泉村が合併して「本吉町」となり、現在は人口12,661人、世帯数3,372戸となっています。

町名は、藤原平泉の黄金文化を支えたといわれている「本良金(もとよしきん)」の名と、郡名が本吉郡でありその中央にあることがその由来です。当地方は平安時代、平泉の藤原清衡が奥州に強い勢力を持ち、平泉黄金文化が花開いたころ大量の金を産出し、藤原氏と密接に関係し平泉文化を推進しました。

地形的には耕地面積は13%と少なく、総面積の約70%が山林であるため、町の基幹産業は米、畜産を中心とする複合経営で、これにしいたけや野菜の栽培、良質材の生産が加わっています。海岸部では、ワカメ、ホヤ、ホタテ、カキなどの養殖が盛んです。

観光面では、環境庁による日本の水浴場55選に選ばれた、きれいな水質として評価を得ている大谷海水浴場とその玄関口として整備された日本一海水浴場に近い駅「はまなすステーション」や東日本サーフィン大会が行なわれた小泉海岸があり、動物とのふれあいや野外バーベキュー、バターやヨーグルトの加工を体験できる「ミルクハート館」のある観光牧場「モ〜ランド本吉」の整備が進んでいます。また眼下に太平洋を見下ろし360度のパノラマが楽しめ、平泉藤原文化にゆかりのある田束山や、50ヘクタールの面積に40万株の山つつじが咲き、山肌一面が真紅に染められる天然の山つつじ日本の徳仙丈山があります。

自治組織「振興会」と「地域振興計画」

昭和55年、町では行政主導ではなく広く住民の英知を結集し、地域のニーズを反映した住民参加型の長期総合計画の策定を試みました。同時に住民が自ら参加するふるさとづくりの基盤として「住民の自主的組織づくり」を提唱しました。

 

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徳仙丈山

 

 

 

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