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森田

どうもありがとうございました。それでは米田座長さんお願いします。

 

米田

まず最初に地方分権の意義の確認と地方はこれから何を変えていかなければならないかという点でお話をさせていただきたいと思います。私はまず戦後50数年の国づくり・地域づくりは大きな成果を納めた。もっと良い点数を付けるならば、大成功であったというふうにとらえています。地方制度を振り返ってみると、明治以来ちょうど市町村制度が出来て100年余になるわけですけれども、これは童門先生もおっしゃったように、そのシステムは中央集権型のシステムであったと思う訳です。特に、戦後50年のこの地方づくり・国づくりというのは国の指導に導かれて地方はキャッチアップ、追い付こう型から中流意、識の持てる経済大国へと大きな発展を遂げたといえると思います。この国づくりは私は大きな評価ができると思っています。

この事を徳島県に置き換えて目を向けて考えても、私は間もなくこの10月12日で50歳になりますが、今から35年前に15歳の丸坊主で初めて新春行われる徳島駅伝という駅伝を走りました。15歳の私ですから、県土のベース、この4市46町村という大きさも解かりませんし、1日目の2区を走ったのですが、海部町の宿舎まで何かオーバーに言えば、どこか外国旅行に行くのではと思うくらい時間がかかったように感じました。ところが復興から発展ということで県下市町村に目を向けると、この50数年間で、すばらしい県土が私は出来たと思っています。公道の新設・拡張、生活道の新設、そして車社会。特に10歳前後だったんですけれども、白黒テレビが出てきて、村一番にテレビを買ったお家に私が見に行くと、そこに座って見なさいといってテレビを見てたのが、極端に言えば昨日か一昨日の話であります。というのが40年、35年ぐらい前なんです。このわずか40年か35年のこの地方づくり・国づくりというのは凄かったんじゃないかな。電化製品の普及、個々の生活の向上、公共施設、隣の町に公民館ができたら、うちの町にも公民館ができた。隣の町に体育館ができたら、うちの町にも体育館ができたというような建設ラッシュ。毎年アップしていく市町村の予算。私はそういう点からすれば、地方は大きく変化し、豊かになったのではないかと考えます。

 

 

 

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