ところが、鳥取県や島根県といった地方は、もっと道路をよくしてほしい。特に大きい道路、高速道路とか、それにアクセスできる道路を早くつくってネットワーク化してほしいという要望が強いわけです。地方と大都会とはそれだけ違うのです。例えば昨日でしたか、日曜日の討論会を聞いてみますと、堺屋太一さんは、開発型から生産者型とか消費者型のところに補正予算を使うと言っていましたが、やはり、地方はまだ開発型のものが遅れているわけです。高橋先生も先ほど言われたように、今まで都会に投資してきたが、地方はちょっと待っていてくれという形で高速道路もできなかった。我々はそれを今やろうとしているわけです。それができると、例えば米子〜岡山〜高知を結ぶ道路が非常に功を奏したのは皆さんご承知のとおりです。
したがって、我々としては、都会の東京とは違う論理を今展開しなければいけません。地方では、社会基盤の整備、例えば道路とか下水道等をもっと急ピッチでやってほしいわけです。都会のほうは少し違います。例えば地方も情報インフラをしなければなりませんが、都会はどちらかといえば人間が多いので、そちらを中心にやる。我々地方は、従来型の投資もしながら未来型の投資もしなければいけない。そのためにお金もたくさん要るのです。それで頑張ってもらわなければいけない。私など大した力はありませんが、千田委員が非常に元気がありますから、千田委員さん、ひとつバトンタッチします。お願いします。
千田 はい。はいなどと言ってしまいましたが、私1人でできるわけはない。みんなで頑張らなければと思っています。
河本 ちょうど予定した時間になりました。つたないコーディネーターで申し訳ありませんでしたが、パネリストの方々、会場の皆さま、ありがとうございました。
もうすぐ地方分権の時代ということになってきますが市町村の行政体制の整備あるいは広域連合や自主的な合併といった広域行政の取り組みも、これから本気で、しかも急いで検討する必要があるということを私も実感しました。それぞれ県も一生懸命になって考えますので、市町村のほうでも、ひとつ本気で取り組んでいただきますようにお願いをしまして終了させていただきます。