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きてもらってもガソリン代にもならないんですね。無茶をこっちが言うことになります。これは言えません。それをあるところで話したら、なんやったら先生行きまっせ、と言うてくれたんです。但し町内会まとめてくださいということなんです。これはできないんですよ。そうでしょ。私とこ一軒やったらいいけど、町内会全部は2か月まとめてそのセンターへお渡しするということになってますんで、そのリサイクルを狂わせることになるんで、自分勝手に、自分とこが2か月で1回やったら困るからということで、みんなを呼びかけて別の業者に取りに来てもらうということはできない。それに加えて、雑誌が多いんですよ。毎日2誌や3誌送ってくるんです。正直いいますと、いらんでというような社内報やらいれると、10やそこら毎日来てます。月間雑誌とかあるでしょ。それだけでもいっぱいたまっていきますから、それが2か月ともなったら、とんでもないですよ。新聞と一緒くらいになります。ほんとにこれ困ったことでしてね。願わくばもっともっと古紙が利用されるようになって、皆さんの消費が増える、つまりリサイクルがもっと回転よくなってくれれば、そういう問題も解消されるんだろうなと、切実に感じておりましてね。
自分の個人的なことですが、ひょっとして同じようなお悩みの方がいるんじゃないかな。今、古紙が全国的に、世界規模で、古紙の需要が良くないんです。新しいパルプ材を買ってきた方が安くて、いいもんができるという間違った考えがあった、本当はリサイクルする方が、全体から見れば世の中のためになるんですが、ついつい、リサイクル製品と新品を出した場合、同じ値段やったらどうしても人間の本能として新しい方に手がいってしまう。
そのときにふっと考えて、自分がリサイクル製品を買うことで世の中がどれだけ良くなるかと思えば、そこで、一歩踏みとどまって、リサイクル製品の方に手を向ける。少々高くてもそれは世の中を良くするための費用だと思えば、新しい製品、新製品という、例えば紙の新製品で言えばそのために東南アジア方面の森林がどれだけ破壊されているか。日本の紙事情のために新しい森林がどれだけの大きさで毎日毎日なくなってきているかと思えば、それを防ぐためにもリサイクル、古新聞、雑誌の類を再生したものに、もっと我々目を向けなければいけないなあと、私、身にしみて思っています。
リサイクルというのはもっと我々の生活のなかで普通のことになって、普通に取り込まれるような状態にならなければ、今の古紙の値段が下がって上がらないというのは、永久に解決しないと思うんです。だから古紙の値段を上げるためには、我々がリサイクル運動にもっともっと積極的に参加するようにしなければと思います。ある人が新聞そんなに取らんでも、新聞減らしたらどうですとおっしゃるんですがね。そうはしたくないんです。私たちの仕事は新聞を読むというのも仕事につながってますので、やっぱり一般紙5紙は全部目を通したいし、スポーツ新聞は趣味ですけど、地方紙も目を通す。雑誌類も目を通したい。だから紙の需要はどうしてもいるわけなんですね。そこのところをあんまり細かくしたくないので、後の処分の仕方を上手にリサイクルに向ける方法はないかなあと思っておるんです。

 

 

 

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