日本財団 図書館


貝阿禰…それと冷房は28度、暖房は20度を目安にすると…

 

鈴木……これはよく言われるんですけど、エアコンは自分の利便性のために買っているわけですから、個人個人の体調に合わせて調整していただく。ただし冷やし過ぎない、無駄なことはしない、窓を開けて冷房をするなど、よくありますね。それからテレビは見ていない時は消す習慣をつける。

 

貝阿禰…どうしてもテレビをつけながら、ちょっとお掃除したりとか…やってしまいますよね〜。

 

鈴木…そういうのは無駄だということです。それからテレビも待機電力がありますから見ない時はやっぱりコンセントを抜くと、本当はそういう機能をテレビが持っていればいいんですけど。おいおいそういうものが出てくるでしょう。それから洗濯機でも詰め込み過ぎない。

 

貝阿彌…詰め込むのは良くないですか?

 

鈴木…もちろん、洗浄力が悪くなりますから。冷蔵庫もそうですよ。冷蔵庫も詰め込むと冷気がいきわたりませんからモーターがいつもまわり、どんどんエネルギーが消費されます。少し風通しを良くして整理もしていただくとこれが一番省エネになるということですね。身近な家庭の製品をちゃんと使えばエネルギーが節約できることがたくさんあります。

 

貝阿彌…でもこういう大変こまめな日常の取り組みって、どの程度効果があるのかなと思うんですが?

 

鈴木…事務局に計算してもらったんですが、マニュアルに従っていろいろやると、平均的な家族で4%ぐらいはCO2の排出が減らせるということです。だいたい普通の家庭で年間にCO2を出してる量が積もりに積もってだいたい2トンぐらいなんですね。それの4%、もちろんCO2の排出が減ってるということは、エネルギー費が少なくなっていますから、お金で勘定すると1万2千円くらいになります。

 

貝阿彌…こまめにそういう努力をすると1万2千円お金が浮くと。

 

鈴木…そういうことなんです。チリも積もれば山となるということですね。

 

貝阿彌…それとCO2というのは本当に地球温暖化の一番大きな問題ですからね。

 

アイドリングストップ運動

 

鈴木…2番目は、アイドリングストップですね。車を止めて何か用事をする時にエンジンかけたままというのがアイドリングですよね。少し車を離れる時とか待っている間は、スイッチオフにしていただく。そのほかに車で一番ガソリンを節約するのは急発進、急加速をしないということ、それからタイヤですね、タイヤの空気圧を適正に保つというのはものすごく車の燃費に関係あるんですね。ガソリンスタンドにいって、給油をする時に正しい空気圧にする。空気圧が低いとタイヤの摩擦が増えて、結局燃費が悪くなるんです。これも非常に大事なところです。

 

貝阿禰…それは意外と知られてないことですね。車を使うことそのものはどうなのかということも問題になりますが。

 

鈴木…車の場合一人乗って1キロ走るのに560キロカロリーのエネルギーが必要なんですが、鉄道ですと50キロカロリーということですから自家用車の方が11倍エネルギーを食うと。それからバスもこれでいくと155キロカロリーですから車は4倍くらいエネルギーを食うと。もっともこれは条件がありまして、ちゃんと定員乗ってもらわないとだめなんで。がらがらのバスが走ったんじゃあ一人あたりの燃費はずっと悪くなります。いずれにしろ自家用車は大変エネルギーを食うことは確かです。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION