「最新技術のデジタル調整卓について」
(株)永田音響設計 プロジェクトチーフ 稲生 真
【講義の概要】
東北で手がけたホールは、八戸市・仙台市サンプラザ・雄勝町オービオンである。
最近、秋吉台の国際芸術村で音響設計にたづさわった関係で、現代音楽の演奏会にボランティアで引き込まれた。
現代音楽は、スピーカー・マイク等機材の指定が多く、出演者が機材を持参するケースも多い。
ヨーロッパでは若者が集まるという理由で、クラシックの演奏会が、現代音楽に変わってきている。
日本では、演奏家が少ないうえに、特殊な演奏法をするために迫害にあっているが、現代音楽の楽しさおもしろさを知ってもらい聞いてほしい。
全国ホール協会の調べでは、ホールの収容人数が500席が最も多く、1200席ぐらいの間にほとんどが入るという結果が出ている。
これまで、そのホール全体の構成の中で、デジタル化がどのように係わっていけるかを考えてきた。
最近調整卓もデジタル化してきたのでホールの運営に役立てていただきたい。
以前は、カスタムメードがほとんどであった。
量産型に切り替わってきている理由として、デジタル化があげられるが、なぜデジタル化かという理由として次のような点が上げられる。
レディメードのデジタルオーディオの普及、素子のストックの問題(真空管・トランジスタ等)、オペラ・ミュージカル等の長期公演のものは、記憶のできる卓が必要であった点も上げられる。
その後、ポータブルミキサーのデジタル化・パソコンの普及・照明のデジタル化・公演内容が多様化し多様なオペレーターが必要・レコーディングプロダクションコンソールのデジタル化等の経緯をふまえ調整卓がデジタル化される。
元の音がひどいものをミックスするとアナログはどんどんひどくなるが、デジタルだとそれほどでもなくなる。
(以下資料・スライドで説明)
デジタル調整卓の種類 資料2
運用・設置条件 資料3
ビット数・操作性 資料3
ホール用デジタル調整卓の最適仕様化にむけての作業 資料4
ホールの音響設備について 一覧表