○レンガ建築保存活用の事例・舞鶴(馬場英男さん)
市職員の自主研究グループ「舞鶴まちづくり調査研究会」でまちづくりについて検討しました。その時に舞鶴のまちのイメージを聞いてみると引き揚げの町、うらにし、暗いと色でいうとグレーであった。研究会で視察に横浜市へ行って赤レンガの活用のお話を聞いたとき、我々の町舞鶴にも赤レンガはたくさんある、これは活用できるのではないかと舞鶴の赤レンガ建造物、工作物の所在確認調査をはじめた。はじめは60ケ所でその後のトラストの調査で建造物60、工作物50、道などで114ケ所のリストになった。(舞鶴の保存活用の事例をスライドで紹介)赤レンガの倉庫をライトアップしたのが市民の話題となったり、「赤煉瓦シンポジウムin舞鶴」を開催したことをきっかけに舞鶴市の赤レンガの保存活用の取り組みがはじまり、同時に「赤煉瓦倶楽部・舞鶴」を設立しました。赤レンガ倉庫の間を使ってのジャズ祭は今年で8回目を迎え、舞鶴は赤レンガの町としてのPRともなっています。
前回のワークショップでは、洲本市で取り組まれているレンガ建造物の保存活用事例を視察に行ったが、ここで、会場の皆さんに歴史的建造物の保存活用の事例をいくつ知っていますかとアンケートをした。その結果、10つ以上は見ているが11名、1〜10ぐらい見ているは26名、1つも見たことがないが7名であった。続いて熊取町ではどのように活用していくのがいいかを旗上げアンケートをする。保存活用のねらいは歴史文化の継承18名、多くの人が来てもらえる15名、活用のタイプについてはまちづくりの核が21名、世代を越えた交流の場が12名であった。最後にどのような施設がいいかを複数回答で聞いてみるとみなさんが赤・青・黄の3本旗を上げられた。
○まとめとして(三村先生)
今後の方針にあたって重要な課題がでてきたのではないかと思う。住民がかかわって、使いこなしていくことが重要で、まず少しづつでも使っていくことからはじめたらいいのではないでしょうか。ここから地域リーダーが動き出す予感もあります。
○最後に各パネラーからメッセージ
(西澤先生)
まちの人たちの考え方がありそれを大事にしていってもらいたい。よそ者がとやかくは言えないが、しかし歴史的な建造物の良さは残してもらいたい。大規模なつくり換え、全く違うものにつくり換えて偽物と見せられるほどいやなことはないし、先人に対する尊敬のなさがでてくるとやはり筋が違っていると思います。きっちとした正統派のものは残して、中はいろいろと自由に使っていくことは可能です。多少安全に傷んだ所は直しながら、気楽に使いながら考えていくのがよいのではないでしょうか。