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2] 汽罐室

汽罐室は工場西棟に附属する建物。赤煉瓦造平屋建で、桁行14.1m、梁行7.76m、32.6坪である。屋根は切妻造、棧瓦葺、中央部に煙出しと採光・換気をかねた切妻造の越屋根を付ける。

 

3] 受電空

電気室、変電室とも呼ばれている受電室は、現在の織布工場と30mほど離れた北の敷地にあり、取り壊された旧織布工場の南外壁に敷設した建物である。敷地内に現存する赤煉瓦造建築の中では一番古い建築と考えられている。赤煉瓦造の切妻造、桟瓦葺で、桁行7.14m、梁間4.25m、9.3坪である。

 

3]倉庫

倉庫は赤煉瓦造、平屋建で切妻造風、棧瓦葺の2棟連棟の建物である。桁行17.41mと20.43m、梁間はともに6.23mの規模をもつ。107.35m2(32.5坪)、124.20m2(37.6坪)。中庭を囲むように南側から西へL字型に配し、織布工場と旧事務所に接続している。中庭側正面には他の建物への連絡・回廊の機能を持つ下屋庇が取り付く。

 

5]旧事務所

旧事務所は、木造平屋建、寄棟造、棧瓦章の建物である。東側は切断されRC造の建物に増築され当時の建物は残っていない。現在残る部分は桁行13.46m、梁間7.33mで、西側に下屋庇がある。外観は下見板張りの大壁形式で、上部両端を円形の弧形アーチ状の窓台をもつ。

 

<参考文献>

泉州熊取中林綿布の工場建築調査報告書(平成6年3月)熊取町

 

 

 

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