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34. 近藤寿ゑ尾家住宅 明倫町10-25

主屋規模(間) 5×5 切妻造・瓦葺 明治32年大火後

軒形式 登梁 庇形式 厚板葺

 

近藤家は大野町長を勤めた旧家である。建物は1階下屋部分の取り込みや2階南部分の2間幅の窓の追加など改造がかなりあるが、2階部分の登梁やむしこ窓、黒漆喰塗りの外部から、この建物がしっかりした造りであることが窺える。内部は通り側2間半が改造されているが、その奥の部分は間取りが当初のままと考えられる。特に庭を挟んで対時するナカの蔵、味噌蔵に通じる便所、女中部屋、風呂などの諸室は明治後半の水回諸室の様子を知る上で非常に貴重なものである。また、ナカの蔵は軒先の方杖が鉄筋棒を加工して造られており、当時の最新の技術が使用されたものとみられる。

 

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