29. 廣川慶彦家住宅 明倫町6-23
主屋規模(間) 5×6 切妻造・瓦葺 大正15年頃
軒形式 登梁 庇形式 厚板葺
廣川家の先祖はお抱え大工といわれ、現当主で6代目となるが、大工は4代こうのすけまでである。こうのすけは大工として腕がよく、石川県で多くの神社を建てたり、大野の一刀彫の元祖といわれている。外観の南側2間の平屋建ては近年車庫として増築されたもので、主屋5間部分が当初部分である。1階の平格子、2階の4間連続するガラス窓と下屋の厚板庇が、整った外観を形作っている。内部は1階の正面3間の平格子部分が、10畳の座敷など3室を縦に配置し、残りの引き違い部を入口玄関とし、その奥を廊下などの板の間とする。この板の間部分は当初水回などの土間部分と考えられる。2階は通り側に8畳2室を横に置き、廊下を挟んで7.5畳、10畳を配置する。