2 江口佐久雄 屋号 佐右衛門(さえん)
集落の中でも東側の小白倉十二社に近い国道403号線沿いに位置する。ほぼ北面して建てられている。主屋は中門造で、前面と下手側面に中門を持つ。建築年代は明らかではないが、伝承によれば2代前の建築である。
本屋は寄棟造茅葺きで、桁行8間、梁間四間半、一部2階建てである。前中門は入母屋造茅葺きで2階に板張りの室をもつ。本屋下手側面に片流れ屋根トタン葺き、1階建ての中門が張り出し、水屋に使用されている。ガンギは雪の処理の問題から撤去されている。
間取りは食い違い四間取りである。これは当初整形四間取りであったものを、ヘヤニカイを改造して作った際にナカノマ・ヘヤ境を一間下げて不整形としたものである。座敷は妻側2室で、表の座敷の妻側に仏間が配置される。
特徴として本屋下手に「地震柱」と呼ばれる上屋柱がある。