4 空家の再生と活用
1)住宅として再生する
仙田地区の空家や住宅には、伝統的な民家が残っているが、伝統的な民家は減っていくばかりで増えることはない。引き継ぐ世代がいないため、消えていく民家も多いが、伝統的な民家を克雪住宅に改築し、住み続けている例もある。残っているものを快適に使っていくための工夫が必要なのである。
伝統的な民家は文化財でもある。人が住む伝統的な民家が文化財に登録されれば、周囲の意識も変わるだろう。
2)公共施設案
現在の集落センターは、全て克雪住宅である。ここであげる公共施設案は、集落内の公共施設に伝統的な民家を使うことである。新しい建物を建築するのではなく、伝統的な民家を残していくために集落で使ったらどうだろうか。
3)職人の村
仙田地区に住み付いた職人がいる。芸術家や職人は仙田地区で働いていける職業である。
4)教育の場
伝統的な民家の空家を学校にして、人材を育てる。学生は、ほかの空家を借りて生活する。自然を感じとれる民家にいて、感性を養う。例えば、長岡造形大学の合宿所に使う。造形学部の実習を民家で行ない、1年次の必修科目にする。実習期間中の寝泊まりは、ほかの空家を使う。
むすび
仙田地区に多くある空家をどう活用するかは、この地区のこれからに生き方にとって大きな課題であるとともに大きな鍵でもある。