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4. 島根県および松江周辺の観光状況

 

(1)主要観光資源・施設(祭り・イベント)

 

1] 島根県

 

・ 山陰地方の日本海に面する島根県は、海上40〜80kmの沖合にある隠岐島と島根半島を中心とした大山隠岐国立公園をはじめ、比婆道後帝釈および西中国山地国定公園、11か所の県立自然公園が指定されており、海岸、渓谷、山地の山陰独特の個性豊かな自然・風土に恵まれている。

 

・ 古代から独自の文化を育んできた出雲、幕府直轄の石見銀山が置かれた石見、4つの有人島と180あまりの小島からなる自然豊かな隠岐の三国がそれぞれ独立した歴史を歩んできたことを物語るように、各地域独特の観光資源・施設がある。

 

・ 主な県の代表的な観光地は、古代神話のふるさとの代表である出雲大社、日本海の日御碕・隠岐・宍道湖・中海等の自然、情緒あふれる水の都松江、山陰の小京都津和野などが挙げられる。

 

2] 松江周辺地域

 

松江・出雲周辺の観光

・ 島根県の国際観光テーマ地区を構成する出雲地域は、古代から独自の文化を築いてきた地域で、これを物語る数々の遺跡や「古事記」、「出雲国風土記」で知られる出雲神話のふるさととして県観光の中心となっている。

 

・ 出雲一円では、考古学上においても大変貴重な遺跡が多く、特に荒神谷遺跡・加茂岩倉遺跡など古代青銅器文化の歴史を揺るがすほどの遺跡の発見は記憶に新しいところである。

また、壮大な社殿を有し、大国主神を祀る出雲大社に代表されるように、出雲神話・伝承にまつわる神社も各地に見られる。

主な神社では、須佐之男命を祀るといわれる熊野大社、黄泉の国の神となった伊邪那美命を祀る揖夜神社、事代主神を祀る美保神社などがあげられる。

出雲の中心都市である松江市内においても、大庭地区の八雲立つ風土記の丘一帯には、出雲国庁跡・出雲国分寺跡や岡田山古墳などの遺跡をはじめ、神魂神社・八重垣神社など出雲神話・伝承にまつわる神社が集積しているように、出雲地域一帯は国内でも有数の文化遺産の宝庫である。

 

・ また、これら出雲各地の各神社では、日本三大船神事の一つ、ホーランエンヤ(松江城山神稲荷社・阿太加夜神社)・諸手船神事・青柴垣神事(美保神社)など、神話・伝承を今に伝える出雲特有のさまざまな神事・祭事が受け継がれ、「神々の国出雲」の神聖性を一年を通じて体験することができる。

 

・ また、島根半島の日本海に臨む日御碕や加賀の潜戸、美保関など大山隠岐国立公園の海岸美、嫁ヶ島をシルエットに眺める夕景の宍道湖や中海の入海、出雲平野と斐伊川、“八雲立つ"の枕詞に象徴される独特の「雲」など、他では出会えない出雲ならではの優れた自然・風土に恵まれた地域である。

 

 

 

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