図9 1950年〜1990年平均、年平均風速分布図。単位はm/sで、等値線は0.5m/s間隔である。色付け方は図7とは異なる。
図10から分かるように、北太平洋の中高緯度で差が大きく、特に日本海、オホーツク海、ベーリング海や北太平洋中央やや北東よりの海域で差が大きい。縁辺海の部分についてはそれぞれの気候値の値の精度の問題もあるので議論しないが、全体として中高緯度では、1860年〜1949年平均風速は1950年〜1990年の約75〜85%の値にとどまっていることが分かる。この比率は、潜熱や顕熱のそれぞれの期間の平均値の大きさの比率にほぼ一致し、これらのことから、図3、4に示した各熱フラックスの値が1950年〜1990年に比べて小さくなった主な原因が風速にあったことが分かる。