2.2 平成9年度の検討の概要
平成9年度に実施した検討の概要を以下に示す。
2.2.1 即時的情報の伝達手段に求められる要件の整理
即時的情報の伝達手段に求められる要件を以下のように整理した。
1) 情報を高速に伝達できること
2) 情報を確実に伝達できること
3) ユーザが安価に情報を得ることができること
4) 広域エリアにおいて情報を提供できること
5) 同報が可能なこと
6) 受信情報の2次的な活用が可能であること
7) 携帯可能なものであること
これらのうち、基本的には、1)情報を高速に伝達できること、2)情報を確実に伝達できることが、即時的情報の伝達手段としては重要である。加えて、情報の2次的な活用が可能なこと、同報性や携帯性を有することも重要な要件と考えられる。
2.2.2 既存の伝達手段の評価
抽出・整理した要件に照らして既存の伝達手段を整理・評価した。その結果、以下の結論を得た。
・現状のままで十分に活用可能と判断されるものは存在しない。
・即時的情報のための新たなインフラの検討も考えられるものの、情報伝達の既存インフラの整備は、さらに拡充が進められていることから、その状況を踏まえた上で伝達手段の検討を行うことが現実的である。