鶴田氏(別府プロジェクトチーム)
昨日までの論議から5つのキーワードを取りまとめました。また、12月のアクションプログラムについても意見を伺いたいと思います。
キーワード1:
「温泉の伝統と文化をどう活かすか」
第2次世界大戦の後、日本は文化・伝統を棚に上げ、経済成長に取り組んできましたが、ここに来て、この傾向を見直そうとする動きが現われてきました。別府にも多くの文化があります。
その中にはまず1つ目として「外湯」「内湯」という別府独特の特徴があります。また、2つ目として「湯治」が挙げられます。「湯治」は予防医学としてリラックスしながら、元気な人がもっと元気になるための温泉利用です。3つ目は「別荘」、戦前には、多くのお金持ち達が、別府に別荘を構えました。また、これが当時の流行でもあったのです。4つ目には「八湯」、別府が8つの温泉に分かれていることです。これら8つの温泉は現在までに個性が失われてきていますが、もう一度、「八湯」の文化を再生したいと思います。
以上のような文化を、昨日までの議論を参考にし、別府の新しい産業としたいと考えます。今後、外国の温泉の伝統と文化の繋がりを、実際に各地に視察し、現地で関係者の方々と交流したいと考えています。
キーワード2:
日本は、世界でも高齢化が進んでいる国であり、既に高齢化社会を迎えています。温泉と医療をこれからどう結び付けるかについて各国から学びたいと思います。
キーワード3:
現在、観光客の別府での宿泊は、大体1泊となっていますが、長期滞在パッケージの研究を進めてみたいと思います。
キーワード4:
モータリゼーションと都市空間の破壊という問題は、行政と密接な関係を持つものですが、別府をリラクゼーションの空間として改善するために、市街からどのように自動車を排除するかを考えてみたいと思います。
キーワード5:
「ウェルネス」のコンセプトを最後のキーワードとしたいと思います。
以上のテーマで各国と今後の持続的な交流を図りたいと考えています。欧米からの参加国とは「ウェルネス」、アジア(韓国、台湾)からの参加国とは、距離的にも近く、温泉地も日本と類似した状況のようなので「人間的交流」を強めていきたいと思います。
これでテーマについての説明を終わりますので、各国の参加者の皆さんからコメントをいただきたいと思います。併せて12月のアクションプログラムに参加できるかどうかについても教えてください。