山村教授(コーディネーター)
他の質問はいかがか。
市民
イギリスのポールさんとドイツのノルベルトさんにお尋ねしたい。バースは1976年に温泉がすでになくなっているし、バーデンバーデンの温泉は現在も大いに活用されているが、温泉の種類は極めて少ないと聞いたことがある。別府の温泉は本来自然に沸きだした温泉で、11種類あるといわれる温泉のうち10種類は別府にあり、放射能泉だけはないが、これは世界一ということになる。21世紀の国際交流は情報発信が多くなり、世界が狭くなったときに、別府の温泉の位置づけは、10種類ある温泉を活かして、今言われたことに活用することが基本のコンセプトになっていくと私は思う。地下水がなくなって水でうめて噴気する方法によるのは止むを得ないことだが、10種類の温泉資源をいかに大事にしていくことが重要かということともう1つは地下水の資源の育成についてどのようにお考えなのか聞きたい。
Norbert JACKMUTH氏(ドイツ)
バーデンバーデンには温泉が22カ所あり、そのうちの3カ所は飲用可能である。地下3000メートルから、毎日80リットルもの温泉がわき出ているのだ。塩化ナトリウム性の温泉で、吸引したり、飲んだり、水泳もできる。非常に温度が高く、摂氏68.7度ある。フリードリンクバス、カラカラ、これは1000m2あるが、5つの異なる温度の温泉もある。ホテルは1つで、そしてクリニックが2ヵ所ある。
山村教授(コーディネーター)
その辺りの詳しいデータがないようだ。
Paui SIMONS氏(英国)
バースでは、過去100年間、イギリスにおいて温泉に対する事業に投資を促すためにしたことは、温泉水の管理をしっかりしていることをアピールすることだった。別府の温泉は源泉が枯れることはないと思うが、イギリスでは市役所が3つの源泉を所有しており、平均温度が45度だ。下から上がってくる温泉に上から水が加わって温泉が出来上がる。
政府からは150万ポンドの援助を受けており、これを使って民間の事業者に対し、水の管理がきちんと出来ていることを説得するわけだ。今は新しい事業を始めており、その新しいスパが出来ると私どもに利益が入ってくるようなものになっている。だから毎年収益があるということだ。掘削したり、地質の調査をしたりしつつ、水や温泉の調査をして、いわゆる商業的に投資をしてくれるセクターに対して説得できるような事業を行っている次第である。
山村教授(コーディネーター)
他にはどうか。
佐原氏(別府アルゲリッチ音楽祭事務局)
サイモンズさんは温泉の質、環境や宿泊施設、イベント、アトラクションなどが重要だと言われた。