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第3章 パークアンドバスライドの実施上の留意点

 

パークアンドバスライドの検討では、まず、検討対象地域がパークアンドバスライドの成立しやすい地域であるかを見極め、無理のない適用を図ることが重要である。

次に、検討対象地域がパークアンドバスライド成立可能な地域であれば、パークアンドバスライドの利用を促進するための環境づくりが必要となる。環境づくりは、オックスフォードをはじめとする欧米諸都市で展開されているように、パークアンドバスライドそのもののサービス向上を図る「アメ」としての施策と、マイカー利用などを抑制してパークアンドバスライド利用の促進を図る「ムチ」としての施策を組み合わせることが重要である。

また、検討を進めるに際しては、道路管理者や交通管理者、交通事業者、利用者などの関係者の協力体制を確立することが必要であり、その一環としてパークアンドバスライドをはじめとするTDMの重要性をPRすることが肝心である。また、パークアンドバスライドは利用者にとって馴染みの薄い交通手段であることから、試行実験によって、PRしたり、実施上の課題を把握して、本格的な導入に繋げることも考えられる。

以降では、このような考え方に基づき、既往事例を整理、分析した結果を参考にして、都市(圏)内輸送としてのパークアンドバスライドの実施上の留意点を、下図の(1)〜(3)のポイントごとに整理する。各ポイントに整理する留意点は次ページの表の通りである。尚、ここで挙げる留意点は、主に既往事例の分析に基づくものであり、これらの他にもバスサービス一般に留意すべき点はあると考えられる。

最後に(4)として、パークアンドバスライド実施の今後の課題等についてまとめる。

 

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図 パークアンドバスライド検討のポイント

 

 

 

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