1-8 日立市試行実験
[駐車場] 大和田町駐車場、日立南工業団地
[実施主体] 日立パーク&バスライド試行実験推進協議会(建設省・茨城県・日立市)
本事例におけるポイント
★継続的検討
★高速道路経由による走行性、速達性の確保(2回目)
★関係機関の協力体制
対象とする交通(目的) 日常の交通(通勤)
導入
実験年月日 平成8年11月25日(月)〜29日(金)の5日間(試行実験)
〈 実験参加条件 〉
・日立南太田IC周辺居住者(日立市南部、常陸太田市東部、東海村、那珂町)で、日立市中心部に通勤している人を対象とする。
・定員400名で、あらかじめ実験モニターとして申し込みを受け付け、バス乗車証等を発行する。(事前募集を行うが、当日の飛び込み参加も受け付ける)
〈 試行実験モニター募集方法 〉
・3段階方式(第1段階 事業所依頼、第2段階 一般公募、第3段階 事業所への再度依頼)
〈 参加者数 〉
・目標値:マイカー通勤者 150台、鉄道通勤者150人
・応募件数:276人(そのうちマイカー通勤者は47%)
導入経緯【実験実施 → 未導入】
日立市は市街地の特性から南北に貫く2本の幹線道路(国道6号、国道245号)に自動車交通が集中し、特に通勤、帰宅時の道路渋滞が激しくなっている。そのためバイパス等の整備が進められているが、完成までにはかなりの時間を要するため、建設省、茨城県、道路公団、茨城県警察本部で構成する「茨城県道路交通渋滞対策協議会」では「交通需要マネジメント施策」の一環として、平成5年秋に開設された常磐自動車道・日立中央ICを活用する渋滞対策の必要性を検討してきた。
建設省、茨城県、日立市は、その一環として日立市の南北の居住地と日立駅周辺部の間に常磐自動車道を経由する通勤バスの導入(パーク・アンド・バスライド)を検討し、平成8年11月末に交通実験を実施した。
実験では、1]導入効果の把握、2]パークアンドバスライドへの認識、イメージの向上、3]実行上の課題把握、4]需要予測の基礎データの収集の4点を目的とした。
なお、日立市では昭和55年9月に、終日10日間の交通渋滞緩和実験を実施しており、その中の1施策として、日立市南部から日立市都心部の間にパークアンドバスライドを実施している。このときの実験内容と異なる点は、当時は常磐道が未開通であったため、バスが2車線の一般道を自動車と一緒に走行するようになっていた点があげられる。