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4] トラックと比較して割高となるコスト

鉄道・内航海運がトラック輸送と比較して割高になると感じている荷主企業はそれほど多くない(304件中32件、10.5%)。これらの荷主企業に対して割高となる部分を聞いたところ、6割の事業者がフィーダー部分の運賃をあげており(19件、59.4%)、幹線部分を上回っている。幹線輸送部分よりも端末輸送におけるコスト低減がシフトにあたっての課題となっていると考えられる。

 

図 割高となるコスト(トラックと比較して)

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(2) ヒアリング調査結果から

1] 営業用トラック

営業用トラックの問題点としては、鉄道や内航海運と比較して距離帯によって、あるいは積載効率の面から幹線部分であっても「コストが高い」という意見が聞かれた。

2] 鉄道

鉄道輸送の問題点としては、「鉄道コンテナのバリエーションを増やすとともに、運賃の刻みを細かくしてほしい」との要望がみられた。具体的には、ウィング式のコンテナの使用ができないか」という意見があった。

また、地域によっては「鉄道コンテナ列車の本数が少なく、輸送枠の確保が難しい」、34ページに示した事例のように「鉄道駅間とのフィーダー輸送や積み替えに時間がかかる」との声がきかれた。

さらに、「トラックに比べて運賃の内訳や仕組みについてよくわからない」との指摘もあった。

3] 内航海運・長距離フェリー

内航海運・長距離フェリーの問題点としては、「トラックに比べて出荷から着荷主までの輸送時間がかかる」ことへの指摘が多い。また、「コストもさることながら、リードタイムや到着時間の正確性が重要」との声もあった。

さらに、鉄道と同様に「トラックに比べて運賃の内訳や仕組みについてよくわからない」との指摘があった。

 

 

 

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