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3] 期待される効果

セーフティドライビングシステムによって期待される効果は、安全性や燃費の向上であり、それによる二酸化炭素排出量の削減やSPM(浮遊粒子状物質)等の排気ガスに含まれる大気汚染物質の削減である。

ヒアリング事例によると、省エネ運転による燃費改善効果は、10トントラックで10万km走行した場合で、燃費が最大値であったドライバーと最低値であったドライバーの格差は、燃料費に換算して年間約50万円となっており、仮に10トントラックを10台所有している事業者は、年間500万円の経費が節約できることとなる。

一方、セーフティドライビングシステムの設置経費は、車載機が一台当たり約10万円、車載のデータを管理するための事務所用のコンピューターが約100万円であることから、前出の10トントラック10台所有の事業者の場合、半年以内に投資コストの回収が可能であることが分かる。

また、燃費向上に伴う二酸化炭素排出量の年間当たり削減量を、前出の10トントラックで15万km走行した場合の燃費が最大値のドライバーと最低値のドライバーの差として算出すると、約5.5トンとなっており、これは日本人一人当たりの二酸化炭素排出量(9.7t-c/年:95年度)の過半以上に相当している。

 

図表IV-2-2 省エネ運転による経費削減効果(10トントラック)

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