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(参加状況)

・「フラミンゴ」は会員企業55社が参加して開始され、現在では60社程度。もっとも多い時期で会員数は約80社まで増加した。

 

(ポケットベル利用のメリット)

・ポケベル利用のメリットとして、

「コストが安い」「災害に強い」「扱いやすい」「即時性がある」

の4点が挙げられる。

 

(センターレスのシステムによるメリット)

・当システムはセンター機能を果たす機関や団体を持たないセンターレスのシステムとなっている。事務局は存在するが、ポケットベル使用料をNTTに支払う窓口としての役割を果たしているだけである。

・センターレスであることのメリットは、センターの維持費が不要のため、ネットワーク運用のための傭車成約手数料を徴収する必要がなく、コストが抑えられることである。情報の手数料を徴収する場合などは、その内容は情報の流し手と受け手の二者間で個別に取り決められることになっており、決済も個別に行われる。

 

(当システムの実績)

・東京都トラック協会の「フラミンゴ」発信件数は年間約250件であり、うち約3割が成約に至っている。また、「フラミンゴ」での連携を契機として、その後に直接行われている融通配車も少なくないと見られている。

・利用件数が多くなるのは、3月、12月である。この時期には、会員企業が個々に持っているネットワークではさばききれないケースが増えるためと考えられる。

 

2] 「料金決済等貸借関係決済システム」

・「フラミンゴ」では、料金決済等の貸借関係を決済するため、貸借関係集計センターを中心とした決済システムが提案されている。

 

3] 「パソコン通信ネットワーク利用による全国システム」

・「フラミンゴ」では、各地域で実施される「ポケベルの一斉同報による傭車情報の配信システム」を統合した全国システムを構築するため、パソコン通信ネットワークの利用が提案されている。現在は、コンピューター通信の活用の第一歩として、インターネット上にホームページを開設し、会員企業の紹介情報の提供や会員外の企業からのポケベルへの求車情報の発信を受け付けるといったサービスを行っている。

 

* 課題

(「料金決済等貸借関係決済システム」の実現に向けた課題)

・業務プロセスのサポート

「ポケベルの一斉同報による傭車情報の配信システム」を拡大した場合に、各社の伝票など業務上の手続きが異なることが問題となる。このため、業務プロセスをサポートする方法(統合業務パッケージソフトの利用によるスタンダード化、電子決済、EDI(電子データ交換)などの基盤)を講ずることが必要である。

 

・保証システムの導入

東京都トラック協会の「フラミンゴ」では、現在のところ、会員企業が互いに面識があるため、信頼関係がすでに構築されており決済に関する不安は少なくなっている。しかし、面識がない企業が参加する場合には、決済に関する不安が生じると考えられるため、何らかの保証システムを導入する必要がある。具体案としては、「フラミンゴ」会員企業は保険に入れるというメリットを与えることなどが考えられる。

 

 

 

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