ホームドアに作用する水平荷重を如何に設定するかは今後の課題として残るが、ここでは、現状使用されている数値を前提とした場合に採りうる考え方の一例を示す。
1] 水平荷重:100kgf/m
ホームドア面は突き当たり面でなく、通路側面として捉える考え方である。これはホームドアが、通常は乗降時を除き旅客の進行側方にあること、非常時も旅客は下階段方向へ移動すると考えられることによる。
腰丈タイプホームドアはドアの高さのみ遮蔽され上部空間は従来と同様なため、乗客心理面からも上記が期待できる。
2] 水平荷重:250kgf/m
ホームドア面は突き当たり面と捉える考え方である。
3] ドア部水平荷重:100kgf/m、戸袋部水平荷重:250kgf/m
基本的にホームドア面は通路側面として捉えるが、非常時には一部(戸袋部)を突き当たり面として捉え、強度向上を図る考え方である。
なお、上記以外に旅客の混雑度についても配慮を要する。超過密線区と比較的混雑度の低い線区とを同一の基準で捉える必要はないと考えられる。また、駅においても人が集中する階段脇と一般部との分離等、場所により異なる数値とすることも考えられる。