2] ホームドアとエレベータドアの相異点
・表4.1-1に示すように一番顕著な相異点は、車両の停止誤差が大きく移動体側と固定側との完全同期が出来ない。
・この為にエレベーターの如く2枚のドアを一つの駆動源(移動体側:篭側に有り)で一括して(引っかけて)開閉制御が出来ない。
・即ち、車ドアがホームドアを引っかけて開閉する方法は取れないのでホームドア側は独立して駆動せざるを得ない。
4.1.3 ホームドアの基本動作
4.1.1 項に示すホームドアの機能より、ホームドアに求められる基本動作は以下のようなものとなる。
1] 通常はプラットホーム上の旅客を保護するためホームドアは閉ていなければならない。
(転落防止の役割)
2] 駅通過列車、進入中列車に対しホームドアは閉じていなければならない。
(触車防止の役割)
3] 車両のドアの開・閉に同期してホームドアも開・閉しなければならない。
(ドアの役割)
4] 車両出発時に、ホームドアが閉状態でなければ出発させないようにしなければならない。
(触車防止の役割)
4.1.4 ホームドアの動作を決めるための設置環境条件
ホームドアを設置してどのように運用・制御すべきかは以下のような設置環境条件により決める必要がある。
1] 高密度線区か否か。
(特に、高密度線区用では停車時分への影響検討が必要)
2] 運用の省力化を考慮するか否か。
(自動制御の場合に車両側の設備改良を伴う)
3] ホームドアに関係する通過車両の仕様・条件が将来に渡ってどのように変わるか、または一車種のままか。
(特に、車両ドアの位置、幅などに大きく影響する)
4] ホームドア以外の設備は現用のままか、設備・運用条件の設定。
以上4.1.1〜4.1.4項より、ホームドアは以下のような動作を行う設備を必要とする。
1]ホームドアはそれ自体に駆動源を持たなければならない。