1. 従来の船型改良手法の問題点
船舶性能にかかわる従来の船型改良手法の現状と主な問題点を挙げる。
・簡易理論モデルによる性能推定→精度に難
・性能の諸要素毎に水槽試験→莫大な経費と日数
・ノウハウを持った専門家が必要→教育が困難
2. 研究開発内容
従来の船型改良手法における問題点の解決に向けて、第229研究部会はCFD応用技術に関する研究課題に取り組み、次の成果を上げた。
・CFDによる船体周り流場シミュレータの高度化を行った。
(粘性抵抗、造波抵抗、自航性能および操縦運動)
・線図CADにこれらのCFD計算システムをリンクした。
・線図CADにCFDによる形状最適化システムをリンクした。
・性能評価プロセスをCADに実装した。
・船型データ交換形式にIGESを採用、STEP規格への変換も可能とした。
・これらを統合化して最適形状設計システムとした。
・いわば、船型設計段階におけるSimulation Based Hull Form Design Systemのプロトタイプが完成したといえる。