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II 調査研究結果

 

第1章 現状における追尾限界について

1.1 現状での追尾限界

(1) レーダーによる船舶の追尾

 

レーダーは、送信機から電波を発射し、ターゲットで反射されて戻ってくる電波を受信機で受信することにより、ターゲットの検出、およびターゲットまでの距離、方位、またターゲットの移動速度を決定する無線装置である。

 

レーダーは電波伝搬の定速性と直進性を利用したものであるが、レーダーによる監視で問題となるのは、

1] 島陰などにある物標を検知できないこと、

2] 周波数が高くなるほど降雨などによる伝搬減衰が大きくなり、探知可能距離が制約されること、

3] 降雪による反射または波浪による海面反射が大きくなれば物標がその中に埋もれて判別できなくなる、

などである。

 

現在、我が国の海上交通センターでは14GHz帯の電波を使用した高分解能レーダーにより海域内の監視および船舶の追尾を行っている。

 

つぎに、現状の東京湾海上交通情報機構で使用しているレーダー装置の諸元を示す。

 

 

 

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