別紙2
港湾情報管理システム
船舶と陸上との間及び船舶と船舶との間におけるデータ交換をサポートする通信システムを確立することについては、数種類の選択肢が利用できる。海上周波数帯においては、あらゆる国において、この作業のために、専用チャンネルを利用することができない。また、利用できたとしても、そのチャンネルがサポートできるデータ率は、現代の港湾における管理業務において予想される情報量に対して余りにも遅すぎる。現在、港湾の生産性と運営の改善とについて予想されるデータには、次のものがあるが、これに限らない。
・ 天気情報;干満の高さ、いろんな場所における潮流、スコール前線の状況などを含む。
・ 海図修正情報;最近の水路通報及び浚渫、工事などの臨時的な障害物を反映しているもの。
・ サービス及び修理の要求
・ 停泊地、錨泊地、水先人、の割り当て
・ ドック及び錨泊地における高速インターネットへのアクセス
・ 通関用文書
・ 港湾内及び周辺の航路変針点の設定
これらの全てが、タイムリーな方法でデータ伝送を行なうために、高速の接続を必要とする。事務室の環境で起こったのと同じように、アクセスの利用可能性が増加すると、新しい必要事項が持ち上がって来ることになろう。
最近開発されたものの一つに、大きな頼もしさを宿しているものがある。無線地域ネットワーク(LAN)のための新しいIEEE標準のことである。IEEE 802.11は、無線LANトポロジーを形成しており、1-2MBの範囲にあるデータ率をサポートする。また、かなり広い範囲に亘って何百という利用者に配信が受けられるようにする。
この技術を用いることにより、港湾当局は、個人データ網(web)と同等のものであるエクストラネット(extranet)上の多数の問題をサポートできる。港湾にある会社及びその他の事業者は、会社事業用にそれ自身のイントラネット(intranet)装備している可能性があるが、港湾当局は、これら個々のネット間の接続を、各々の情報の機密性は保ったままで、管理運営することができる。大規模な航空会社も同じような方法で機能している。高速のアクセスが行なえるようにすることにより、港湾の運営は能率化されることができ、ドックに入る前の船舶の参加が容易になる。