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8 船舶間の呼び出し

 

TETRAシステムは、現行の船舶間用周波数においても維持できると思われる『直接モード』(移動体から移動体へ)の呼び出しをサポートしている。海岸局の有効範囲外にある時は、移動体は、船舶間のチャンネルまたは指定されている一般呼び出しチャンネルを、もしくは、第5節に説明されている方法で遭難チャンネルを、聴取したいと思っていることが考えられる。従って、船舶間の呼び出しは、遭難呼び出しと同じ方法で設定されるものと思われる。

 

移動体が、『ホームシステム』のチャンネル以外に、1波以上の周波数を監視することも可能であると思われる。これによると、図7にあるような状況、つまり、海岸局の有効範囲外にある船舶からの船舶間呼び出しが、海岸局と遭難チャンネルとを聴取している船舶によって拾い上げられること、が可能になるであろう。より多くのチャンネルを聴取することの報いは、呼び出しを探知するための最大時間が増加する(この場合は、約400mSにまで)ことである。この点は、現在のところTETRAの規格の一部にはなっていないが、問題とはならないものと思われる。

 

 

 

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