2. 男里川〜磯ノ浦
■概況
地理的特徴 自然海岸が残されている
・背の高い防潮堤により海岸と日常生活が分断されている東部エリアと、山が迫り人が近づけない海辺や磯浜の残された西部エリアとに分かれる。
・東部エリアでは海岸の浸食が見られる。
ハード整備 一部の海岸で整備が進行または計画中
・養浜、人工磯浜など海浜部の整備はすでに終了している地域が多い。
・現在、せんなん里海公園における人工磯浜、公園整備が進行中である。
・現在整備計画が進められているのは、以下である。
◇水産庁による「新マリノベーション拠点交流促進総合整備計画(ふれあい整備計画)」がすすめられている。(深日漁港、小島漁港)
◇漁業環境改善事業により、漁港の一部が改善される。(和歌山下津港・西脇地区)
◇関空関連地域整備計画に基づく海洋整備がすすめられている。(加太港)
・阪南エリアにおいては、市域の海岸線において親水海岸整備計画が推進されている。
アクセス・回遊ルート 海岸へのアクセスが悪い
・東部は国道と南海電車がほぼ平行に走っているものの、西部は1本の自動車道のみでつながっている。
・海岸線の道路は狭いところが多いが、自動車の乗り入れ制限はない。また、「ツール・ド・大阪」に指定されたウォーキングルートに専用の遊歩道はない。
・自動車の乗り入れができない友ケ島を除いて、遊歩道は単発整備に留まっている。
・内陸部と海辺をつなぐ公共交通が不十分である。
・フェリーの泉佐野への移転に伴い、友ケ島と加太港、深日港をつなぐ高速艇のみが海上ルートとして残されている。
産業 漁業活動が盛ん
・漁港が多く、漁業活動が盛んである。
・遊漁船も多く見られるが、漁港の開放は特に行われていない。
日常的な海辺利用 各種マリンレジャーが盛ん
・海水浴、釣りをはじめとするマリンレジャーはいたるところで行われている。
・磯場が多いものの、自然教室などで利用される以外は、市民の関心は薄い。
・プレジャーボートの増加にともない、正規のマリーナ以外での係留、放置艇などが問題となっている。
市民活動・市民参加 行政主体の市民活動が進行中
・公民館活動など以外の市民活動は希薄である。
・海辺を利用するサーフィン、ウィンドサーフィンのグループが、自主的に海岸清掃を行っている。
海辺の魅力・資源 新旧ミックスされた魅力
・眺望スポットが多く、万葉に謳われた地域では歌碑が建てられている。
・雛流しなど、地域に古くから伝わるお祭りが残されている。
・整備中のせんなん里海公園は、様々なマリンレジャーに対応した施設であり、イベントも盛んに行われている。
海辺の自然・生物 自然、漁業資源が豊富
・自然調和型漁港づくり推進事業(農林水産庁)により、藻場の人工的な再生が促進されている。(深日漁港)
・自然海浜保全地区や「みどりの百選」に選ばれたエリアなど、自然が豊富に残されている。
・友ケ島では、海岸の自然は残されているものの、潮流の関係で漂着する大阪湾のゴミが非常に多い。
・漁業資源が豊富である。