日本財団 図書館


2 対象エリアの現状

1. 芦屋〜西淀川エリア

■概況

 

地理的特徴 多くは埋め立て地

・海岸線のほとんどが古くからの新田開発等による埋め立て地で、現在、武庫川以西の住宅ゾーン、以東の産業ゾーンに分かれている。

・東部は海抜ゼロメートル地帯で、閘門や護岸によって市民生活が守られている。

 

ハード整備 用地転換による整備、住宅開発が盛ん

・阪神大震災により最もダメージを受けた地域で、復興計画により新たな環境整備が進められている。

・尼崎エリアにおいては、産業構造の転換に伴う用地転換の整備計画が推進されている。

・整備主体である県、市と自治体との連携が課題となっている。

 

アクセス・回遊ルート 自動車道がメイン、海上ルートがない

・海岸線は、阪神高速湾岸線でつながれており、その他の自動車網も充実している。

・既存の住宅ゾーン及び開発途上の住宅ゾーンにおいて、海辺の遊歩道整備が行われている。

・一部の河川沿いに遊歩道・自転車道が整備されている。

・海辺への公共交通は不十分である。

・明石海峡大橋開通に伴い、市民の日常的海上アクセスルートはなくなった。

 

産業 武庫川以東の海岸郡は企業用地

・重厚長大型産業が東部に集中しているが、産業構造の転換により、遊休地も目立つ。

・開放されている企業は極めて少ない。

 

日常的な海辺利用 海浜居住者以外の一般の市民生活と海辺とが離れている

・手軽に海に入れる場所は少ないが、河川流域や防波堤等での釣り、ウインドサーフィンは盛んに行われている。一方で利用客のマナーも問われている。

・内陸部の市民生活と海とのなじみが薄い。

 

市民活動・市民参加 市民と自治体の連携による海岸づくりが一部で進行中

・市民活動は東側ほど盛んである。特に西淀川区では市民と自治体との連携によってできた遊歩道をはじめ、現在も海辺づくりが進められている。

 

海辺の魅力・資源 都市海浜居住&レクリエーションの魅力

・都市型海浜レクリエーションの拠点ができはじめている。

・震災復興を契機に、海浜居住空間が広がっている。

 

海辺の自然・生物 小さな自然海岸に海浜生物の生息が見られる

・鳥獣保護地区に指定された干潟や、自然植生の豊富な海辺が一部で残されている。

・甲子園浜では数多くの渡り鳥や野鳥が観測されている。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION