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3 海洋環境産業創出の必要性

 

(1) 呉市産業構造の特徴と新たな活性化要素の必要性

呉市内の工業集積(平成8年)は(図表4-37)、基礎素材産業(出荷額シェア54.1%、対全国特化係数1.6)、中でも鉄鋼業(同33.1%、7.5)の集積が大きく、また、加工組立産業の内一般機械器具(同25.2%、2.5)、造船(同8.2%、10.3)の集積が大きい。他方、マイクロエレクトロニクス化の流れに乗って高い成長性を示してきた電気機械器具(同1.6%、0.1)の集積は相対的に小さい。そして、生活関連産業の規模は6.5%で特化係数は0.3にとどまっている。

 

 

図表4-37 呉市の工業集積の特徴

 

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(資料)呉市経済部商工観光課「呉市の工業」(平成10年度)より

 

 

平成3年から8年にかけての事業所数の推移を見ると(図表4-38)、呉市では製造業が-11.5%と大幅に減少しており(広島県では-1.7%)、卸売・小売業、サービス業も減少し、全産業で-1.4%(同0.0%)となっている。この間の開業率(年率)は、製造業で0.7%にとどまっている。県平均と比較すると、製造業の廃業率の高さが顕著である(県の3.2%に対して12.2%)。現在、全国的

 

 

 

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