2　広域廃棄物処理拠点としての必要機能

　

(1)　呉市及び呉地方拠点都市地域の廃棄物処理の方針

　

ア.　廃棄物処理に係る国の施策動向

厚生省では、平成2年12月に｢ダイオキシン類発生防止等ガイドライン(旧ガイドライン)｣を策定し、対策の実施について市町村を指導してきたところである。

その後、ダイオキシンの毒性評価の研究が進められるとともに、平成8年6月に厚生省水道環境部に設置された｢ごみ処理に係るダイオキシン削減対策検討会｣での検討成果を基に、旧ガイドラインを改定し、｢ごみ処理に係るダイオキシン類発生防止等ガイドライン(新ガイドライン)｣(平成9年1月)が策定された。

さらに、廃棄物焼却に伴うダイオキシンの排出を削減するため、｢廃棄物焼却に係るダイオキシン削減のための規制措置について｣と題する報告が取りまとめられ、これを基に平成9年8月に廃棄物処理法に基づく政令･省令改正が行われている(平成9年12月1日施行)。

廃棄物焼却に係るダイオキシン削減のための規制措置の主な改正点は以下のとおりである。

1]　排ガス中のダイオキシン濃度については、処理能力4t/h以上の新設炉に対して欧米並みの抑制規準0.1ng-TEQ/Nm³が課せられたほか、既設炉に対しても5年以内に排出基準を1ng-TEQ/Nm³以下にするよう求められている(図表4-26)。

図表4-26　廃棄物処理施設整備上のダイオキシン濃度基準

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