(イ) 地域資源の活用
内在型島おこしを展開するためには、地域資源の再認識と活用が前提である。大崎上島は、海洋資源に恵まれ、天然記念物の貝やスナメリクジラなどの生息域といわれている。優れた地域資源を広くPRするとともに、その活用を3町共同で進めていくことが必要である。
こうした事業を展開するうえでの前提条件として、島民自らが島の歴史を学ぶことが必要であり、先に提案した「大崎上島ふれあい学級(仮称)」などでの古老を講師とした歴史を学ぶ講座の開設などを進めることも一つの選択肢である。地域の歴史に造詣が深い住民を育むことそのものが、都市間交流で必要な住民のホスピタリティーの醸成につながる。
社会教育などを通して島の歴史などに精通する住民を育むとともに、住民のホスピタリティーの醸成を図ることが必要である。
【共同化すべき事業内容】
・3町連携による昔の生活文化の再発見と活用(海藻岩風呂の再生、タラソテラピーなどの推進)
・人材の育成、活用(社会教育活動による人材の育成・登録バンクの整備、インタープリター制度の整備)
(ウ) 地域資源のネットワーク化とフェリーの運航サービスの強化
大崎上島での交流を活性化し、島内での滞在時間を延長し、島の魅力を知らしめ、島内での消費を拡大するためには、観光資源を結ぶ道路網の整備と併せて、観光タクシーなどのサービスが必要である。
同時に、観光バスのフェリーへの乗船台数制約により、島の受け入れ観光客数島の振興を図るうえで、フェリーの増便、料金の低廉化を船会社に要請していくことが重要である。
【共同化すべき事業内容】
・大崎上島全域観光ルート整備
(遊歩道整備、駐車・休憩スペース配置の整備)
・観光タクシーなど、島内での観光客の足の確保
・フェリーの増便、料金の低廉化促進