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ウ 天候調査の徹底

スクールやツアーの実施にあたっては、事前に十分な天候調査を行うとともに、定時に必要な調査を行い、スクールやツアーを続行するかどうか、判断するものとする。

エ 安全な教習海域でのスクールの実施

スクールは、周りを陸地で囲まれ、波が少なく、流される心配や、一般の船舶との衝突の心配のない、安全に教習のできる海域を利用する。初心者向けのツアーは、出発前に、このような安全な海域で基礎的な講習を行う。

オ 各艇と参加者の装備のチェック

指導員は、出発前に艇と艇の装備の点検を行うとともに(艇の前後の空気室のハッチの密閉とスプレーカバーのチェック、数艇に1つの排水ポンプのセットなど)、参加者には、ライフジャケットの着用を義務づける。

指導員は、救急用品箱、排水ポンプ、救助用ロープ、拡声器、警笛、飲料水などを持参する。

力 参加者への自己救助(セルフレスキュー)訓練の実施

ツアー参加者には、スプレーカバー(体と艇をつなぐ防水カバー)の装着を義務づけるとともに、沈没した時にカバーを外して脱出する方法を教習する。

寒くない季節には、艇がどの程度の傾きに対応できるか、参加者に艇を沈没させて安定性を体験させるとともに、沈没した艇から自力脱出し、再び乗り込む自己救助(セルフレスキュー)の訓練や、1艇ないし2艇で1艇を救助する方法を教える。また、緊急時の連絡方法(オールを立てる、ライフジャケットの笛を吹くなど)を徹底する。

キ 通信体制と応援レスキュー体制の確保

指導員は、防水の携帯電話を持ち、参加者の怪我などで救助が必要な場合には、センターから応援を出せる体制を確保する。

また、重大事故に備えて、予め、警察署・消防署や町、漁協やマリーナなどと協議を行うとともに、ツアーを実施する場合には、連絡体制を確保する。

 

 

 

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