(5) 観光の状況
本町は、小豆島観光のルート上にあり、観光客は年間約34万人で、うち日生諸島に約20万人(うち、宿泊客は約9万人)が訪れている。頭島が約15万人で大部分を占めており、民宿・ペンションが20軒(諸島部全体で28軒)ある。平成6年度の観光消費額は、約31億円と推計されている(宿泊費14億円、土産代7億円、食費7億円ほか)。
「五味の市」(日生町漁協)に平日で約300人、土日には約800人が訪れているほか、夏の海水浴(頭島、大多府島など)、観光みかん園(10月上旬〜12月上旬。みかん生産組合加盟―鹿久居島5軒、鴻島3軒、頭島1軒)、釣り、観光漁業、「古代体験の郷 まほろば(鹿久居島)」約4,000人、「まほろばウォークinひなせ」約1,000人などである。
観光資源としては、古代体験の郷 まほろば、五味の市、加子浦歴史文化館、森下美術館、まほろば、「ふれあいの館・かぜまち」(大多府島)(県の漁村型リゾート整備の施設)、「郷土料理館・もやい茶屋」、みかんの観光農園、郷土料理には名物料理のサワラのいり焼き、シャコのてんぷら、イシモチの串団子などがある。
また、大多府島では、島っ子集合学習「流木・石・ゴミなんでもアート」(大多府小、日生南小)が行われ、頭島では体験修学旅行を受け入れており、鹿久居島では「まほろば」を利用して「わんぱく探検隊(御津町・みつ古代探検隊―カヌー体験など)」などの取り組みなどが行われている。
広域的には、赤穂義士祭で、播備観光物産展(赤穂市、備前市、日生町、牛窓町)が行われるなど、2市2町の連携がとられつつあるほか、3橋時代を迎え、船で中四国を結ぶ小豆島観光ルートが浮上してくることが予想される。
若者が減少し中高年が活発化してくる時代、長期不況による「安近短」「体験型」観光の時代を迎え、「食の魅力づくり」「体験機会の拡大」などが求められる。