(4) 漁場
本町では明治時代以前より「つぼ網」漁が行われ、その後、朝鮮半島近海へまで進出した打瀬網漁が盛んとなったが、戦後は引き上げ、現在は昭和36年より始めたカキの養殖、小型底引き網、つぱ網が行われている(漁場利用の状況は図表1-5のとおり)。
昭和20年代までは、うづ合いの瀬戸から、日生湾、うちわだの瀬戸にかけて「あまも」が繁殖し、産卵場、稚魚の育成の場となっていたが、その後、藻場の減少とともに、漁獲量が減少したため、日生町漁協では、昭和60年よりわずかに残っていた「あまも」の種を採取し、鹿久居島などにまき、藻場の育成に努めるとともに、ヒラメ、ガザミ、クマエビ、クルマエビ、ヨシエビなどの放流を行っている。
近年、広島県などではヘテロカプサ・サーキュラリスによる赤潮による被害がカキに出てきており、本町には影響はないものの、海の汚染防止とともに、次の時代への対応が求められている。