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2 保健福祉総合計画の主要課題

 

調査結果から、21世紀の保健・医療・福祉の課題は以下のようになる。

(1) 村民一人ひとりの健康の維持・増進

村民の健康は豊かな自然環境に育まれている。平成10年度には保健センタ-が建設され、村民の健康づくりを支援する拠点となる。

高齢化が進む中で、生涯自立して元気に暮らせることは、村民すべての願いである。村民意識調査では老後の不安の第1位が「健康」であり、この不安を取り除くため、高齢者はもとより、若いうちから健康づくりに対する地域ぐるみの取組が必要である。

特に生活習慣病は、大人のみならず低年齢化が進み、小学生にも肥満などが多くみられるようになってきた。健康づくりは、乳幼児期から家族ぐるみ・地域ぐるみで取り組む課題である。

(2) 子どもの健全育成

家庭生活では、共働き世帯の増加などによる親子のふれあいの希薄化や少子化により、子どもが過保護になってきているなどの問題が指摘されている。地域生活では、子ども同士の遊びが減少し、社会性を培うことに大きな影響を及ぼしている。また、学校生活では、1学年1学級のまま小中9年間を暮らすという学習環境の問題などが指摘されている。

これらの問題を解決するには、子どもを育てながら自らも学び、親として、また人間として成長していく「共育」という観点から、家庭教育の充実や子どもたちの遊びの活性化、子どもの世界を広げる学校教育の充実と交流の増進が求められている。

(3) 住み慣れた家でずっと暮らしたい

今後は人口の伸びが鈍化し、ますます高齢化が進むため、平成17年には、3人に1人が高齢者になる見通しである。若者は仕事を求め村外に出ていき、ますます高齢の単身・夫婦世帯が増加することが予想される。したがって、高齢者の家庭介護力はますます低下することになり、介護の中心的な担い手である女性の負担や家庭の住まい方そのものが問題になる。

 

 

 

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