また、住宅地の需要を高めるためには、地域自体の魅力を高めていくことが不可欠であり、開発と同時に本市の魅力作りに取り組んでいくことが求められる。
(6) 交通政策に関わる広域的な呼びかけ
人々の生活圏が広域化する中で、公共交通の問題も浜松市を含む広域的な観点で推進すべき点が多い。
パーク・アンド・ライドの項でも指摘したように、このシステムを実現するためには、本来メリットが生じる浜松市の協力が求められるところである。たとえば、浜松市の中心部の駅における駐輪場の整備は、浜松市街地の後背地域からの通勤客にとって、電車利用の誘因となり、公共交通ヘのシフトに向け追い風になるとともに、浜松市中心部の車交通の低減にも結びつくものである。
このような、広域的な取り組みを積極的にリードしていくことが、「森林都市宣言」を行い、環境に配慮した地域づくりを指向する天竜市にとって、重要な使命であるといえる。
4. 市民・企業等の役割
(1) 天竜市民
天竜市民としては、日常生活において積極的に公共交通を利用しようとする意識を高めていくことが求められる。現在の車社会の中で、自家用車利用の利便性が高いことも事実である。しかし、環境問題への配慮、交通渋滞の解消など、大所高所的な観点から、積極的に公共交通の活用を図るべきである。
また、浜松市中心部へのアクセスでは、鉄道は高速性・定時性の点で車に比べて優れており、これらの点を市民は、積極的に評価すべきである。