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○ 鳥羽山トンネルにおける電化対応断面の確保については、盤下げによるのが妥当である。しかし、老朽トンネルのために補強が必要となる。

○ 天竜川橋梁は、上部工には特に問題はないが、下部工では河床の低下や局所洗堀が著しく進行している。特に局所洗掘の防止については、出水や大規模地震対策のうえからも、早急に検討を進めるべきである。

また、現在流水域外にある橋脚についても適切な補強が望ましい。二俣川橋梁については、直ちに補強する必要はないが、変状等については監視の必要がある。これら橋梁に関する問題は、もともと天竜浜名湖鉄道固有の問題であり、今回の乗入れとは別問題としてとらえるべき性格と考える。

○ 電化設備については、架線または電線の架設や変電設備の増強等、特に問題はない。

○ そのほか、列車回数の増加に伴う踏切の保安度向上にも問題はない。

 

以上のように、技術的には乗り入れに関わる障害は、特に見られないととらえることができる。本計画が指摘しているように、乗り入れ実現に向けては、当事者間の調整により、具体的な事業手法等を明確にしていくことが求められている。

なお、上記の天竜川橋梁の洗掘問題は、その後、天竜浜名湖鉄道によって補強工事が行われ、現在は完全に修復している。

 

図表4-1 乗り入れ概要

 

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