(2) 二俣地区地区更新基本計画
中心市街地のありかたについて、より明確に示されているものが、「二俣地区地区更新基本計画」である。本計画は平成元年度に策定されているが、現在に至るまで、まちづくりのマスタープラン的な存在となっている。
遠州鉄道乗り入れに対する直接的な対応は示されていないが、二俣本町駅を玄関口とした中心市街地の整備方策について触れられている。まちづくりを展開していく上で、鉄道の活用は重要な観点となっている。
ア 基本方針
本計画では、中心市街地のメインストリートである「クローバー通り」を含む15haの地区を対象とし、「木の文化都市・天竜」の中にあって、市の顔であり、市民のタウンセンターとして機能すべきことが望まれている。
このために、「将来的なポテンシャルの向上を見据えながら、長期的な視点に立って、計画的な更新を誘導しながら、魅力的な市街地環境の形成を図っていく」ことが明示されている。
基本方針の中では、土地利用・街路整備・建物更新・景観整備の方針が示されている。計画全体を概括的に示したものが、図表2-10である。
イ 重点事業
基本計画に基づき、具体的に重点的な整備を行うべき事業として、2つの観点から提示されている。
ひとつは、「地区更新計画の中で受けとめる市街地活性化プロジェクト」であり、今ひとつが地元の人々が中心となって取り組む「永続的な地区更新の誘導」である。
それぞれの事業内容については、以下に示すとおりである。また、重点事業の位置図については、図表2-11に示すとおりである。