東京都東村山市では、集合住宅で大型生ごみ処理機を使って堆肥化が行われており、住民が日常管理を行っている。また、東京都北区では、区内すべての小中学校の給食から出る生ごみを大型生ごみ処理機で堆肥化し、群馬県甘楽町でこの堆肥を使って栽培された野菜は、学校給食にも利用されている。区民アンケート調査では、地域処理に「参加したい」または「条件付きで参加」と回答した人のうち、91.6%が設置場所が近いことを参加の条件に挙げている。そのため、地域処理の大型生ごみ処理機の設置場所については、集合住宅、公共施設、商店街、町内会、農家の空き地、スーパーの駐車場など、地域によって区民が参加しやすい場所に設置する必要がある。また、大型生ごみ処理機は、機種によって取り扱いに難易があることから、機種の選定については、行政が地域に対して大型生ごみ処理機の情報を提供するが、最終的には、日常の運転・管理を行う地域の判断に委ねることが望ましい。
<モデル事業の内容>
家庭処理及び地域処理の各々について検証を行う。家庭処理については、家庭用生ごみ処理機のモニターとして100世帯の参加を予定する。また、コンポスト容器など他の方式で生ごみ処理を行っている世帯の参加も予定する。地域処理については、公共施設、集合住宅、商店街などを対象に計3機の大型生ごみ処理機を設置する。
ただし、モデル事業においては、事業規模が限られるために、多様な方式で一次処理を行うと十分な検証ができなくなる恐れがあるため、場合によっては、一次処理の方式を限定することも検討する必要がある。
モニター世帯及び地域に対してアンケート調査等を行うことにより、次の事項を検証する。
・生ごみ処理機及び自家処理によるごみ減量効果の検証
・生ごみ処理機による方式別の減量化率の把握