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前橋市や伊勢崎市では、すでに中心市街地への大型店の集積が進んでいたが、その後の大型店は中心市街地から郊外へ展開を移し、それとともに中心市街地の割合が低下し、郊外の売り場面積が中心部を上回っている。富岡市では、中心市街地の大型店はほとんどなく、昭和60年以降、郊外で第1種大規模小売店が初めて立地するとともに、中・大型店の郊外展開が増加することにより、商店街を中心とした中心市街地の割合が低下している。

 

図表3)-9 大型店の売場面積割合の推移

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(注)小売店売り場面積は昭和60年度調査を使用、前橋市の昭和59年度の中心部大型店の売場面積は、平成3年度調査を使用。

資料:群馬県「買物動向調査報告書」各年度版をもとに作成

 

3 都市機能の動向と分散化

各都市の都市施設の分布を示したのが次ページ以降の図である。

都市計画基礎調査をもとに、概ね10年の間に、新規に建設された施設、転廃業した施設、存続して立地している施設を色分けした。(図表3)-10〜12)また、概ね30年間の主要な公共公益施設の新設・移転状況を調査した。(図表3)-1314)

新規施設の立地は中心市街地周辺及び郊外部で進展した結果、全体として都市施設は分散化しているが各都市ごとに特徴がみられる。

前橋市の場合、中心市街地に散在していた行政関係施設の郊外合同庁舎への移転、中心市街地に近接していた高校の郊外移転などがみられるが、県庁舎・市役所などの主要な施設は建替え後も中心市街地内に立地しており、前橋テルサなど中心市街地に新設された施設や中心市街地に近接した地域に新設された施設もみられる。

伊勢崎市の場合は、昭和40年代から市役所をはじめとした行政施設が、周辺部に移転しており、新規の施設は福祉プラザのみである。

富岡市の場合は、新規の施設は周辺市街地、郊外部に立地しているが、既存の施設は、中心市街地に残されている。

 

 

 

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