日本財団 図書館


イ 何で頑張るか

再生のシナリオの中で重要となるのは、<何をよりどころにして頑張るか>の選択にあるともいえよう。その際、重要となるのは次のような中心市街地の診断に対応したテーマの設定であるが、その際、重要な点はそのテーマによる再生の効果と実現可能性の見通しにあるといえよう。

 

○何で頑張るか

・都市基盤の整備:整備済み/未整備      *効果:ある/なし

・地域資源の保全:保全済み/未保全      *実現可能性:ある/なし

・都市機能の更新:更新済み/未更新

・商業活動の再生:再生済み/未再生

・交通機能の改善:改善済み/未改善

・都心居住の推進:推進済み/未推進

 

<参考事例>古い町並み保存と活用

 

○富岡市:都市基盤が未整備であり、区画整理事業の導入による整備が必要と判断されるが、その導入に対する疑問が1つは効果面での現在の古い町並みの破壊や飲屋街などの消滅の危惧にある。

その場合、このまま放置した場合のシナリオ、または、修復型の整備などの他の方策を講じる場合のシナリオではどうか、等が検討課題となってくる。

3つのシナリオがそれぞれ万全ではない場合、どれを選択するかは価値判断や住民主体的判断に基づくものとなる。

・区画整理事業を実施する中で、富岡市の町並みや飲食街の復元が可能になるように事業上の工夫で頑張る。

・当面、基盤整備事業は見送るが、現状のまちをリフォームしながら、古い良さを残し、暮らしやすい環境をみんなで保持していくことで頑張る。

・部分的には街路など必要な整備事業を、現在の町並みの良さを残しながら進め、あわせて、きめの細かい魅力づくり事業の推進で頑張る。

 

なお、中心市街地再生のシナリオでは次の図表2-24に示す6点が重要な要件である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION