6)職務上の義務の遂行に関連して健康及び財産に対する損害が発生した場合の義務的国家保険
7)自治体勤務に在職中の疾病もしく労働能力の喪失、または職務上の義務の遂行に関連して勤務の中断が生じた場合の義務的国家社会保険
8)法律の定める手続による、その職務の遂行に関連する暴力、脅迫、その他の違法な行為からの自治体職員及びその家族の保護
2] 地方自治機関の廃止、当該機関の職員の定員削減の場合は、自治体職員には、ロシア連邦の労働法が企業、施設、団体の廃止、職員の定員削減に関連した退職の場合に定める保証が、この職員ために適用される。
3] 構成主体の法律及び自治体の憲章により、自治体職員のために追加的保証を定めることができる。
第16条 [自治体職員の給与]
自治体職員の賃金の額、賃金の割増及びその他の追加的支払の額及び設定手続は、構成主体の法律にしたがい地方自治機関の法令がこれを定める。
第17条 [自治体職員の休暇]
1] 自治体職員には、連続30日以上の年次有給休暇が定められる。一定の職種の自治体職員のために、連邦法律及び構成主体の法律により、より長期の年次有給休暇が定められる。連邦法律及び構成主体の法律が定める手続と条件により、定年を超えて勤続する自治体職員には、年次有給休暇に加えて、追加的有給休暇が与えられる。
2] 年次有給休暇及び追加的有給休暇はまとめてとり、または自治体職員の要求により分割してとることもできる。
3] 自治体職員には、1年を超えない範囲で賃金の支払をともなわない休暇を与えることができる。連邦法律に別段の定めある場合はこのかぎりではない。
第18条 [自治体職員及びその家族の年金保障]
1] 自治体職員には、年金保障の分野における連邦法律及び構成主体の法律の定めるロシア連邦における国家職員の権利が完全に及ぶ。
自治体職員の国家年金額の決定は、構成主体の法律が定める自治体勤務の職務と国家勤務の職務の相互関係にしたがって行なわれる。自治体職員の国家年金の最高限度額は、対応する国家職務にある国家職員の国家年金の最高限度額を超えることはできない。
2] 職務の遂行に関連して自治体職員が死亡した場合は、自治体勤務の退職後に死亡した場合を含めて、その遺族は、連邦法律の定める手続により扶養者が死亡した場合の年金を受け取る権利を有する。
第19条 [自治体勤務の在職期間]
1] 自治体勤務の在職期間には、自治体勤務の職務、自治体及び国家の選挙制の職務における活動期間を含める。
自治体勤務の在職期間にその他の労働活動期間を含める場合は、連邦法律及び構成主体の法律にしたがってこれを行なう。
2] 自治体職員の在職期間は、国家職員の在職期間と同等のものとする。
自治体勤務の職務における活動期間には、国家勤務に関するロシア連邦の法令にしたがって特典の付与及び保証のために算定された期間を加えることができる。
第20条 [自治体勤務の遂行]
1] 自治体勤務への採用は、ロシア連邦の労働法にしたがってこれを行なう。
2] 自治体勤務の遂行手続、管理及び職務に対する要請は、構成主体の法律にしたがって自治体の憲章がこれを定める。
第3章 雑則及び経過規定
第21条 [本法にともなう規範的法令の整序]
1] ロシア連邦大統領、ロシア連邦政府、構成主体の国家権力機関、地方自治機関に対して、本法にしたがって、その施行後3か月以内にそれぞれの規範的法令の整序を委任する。
2] 構成主体の立法(代表)機関に対し、本法の施行後6か月以内に自治体勤務に関する法律を制定するよう委任する。
第22条 [本法の定める一定の関係の臨時の法的規制]
1] 本法の定める法律を構成主体が採択するまで、構成主体の法律によって規制される問題は、この連邦法律にしたがって採択される自治体の憲章及びその他の規範的法令によって規制することができる。
2] 本法の第11条第1項2号に定める制限は、ロシア連邦における地方自治の組織の一般原則に関する連邦法律の施行以前に構成主体の立法(代表)機関の議員、地方自治体の代表機関の議員によって選挙された自治体職員には及ばない。
第28条 [本法の施行]
本法は、公布の日からこれを施行する。
(翻訳:竹森 正孝/東京都立短期大学教授)