ルーマニアは、ブカレスト市を含め42県からなる。その内訳は次の図表2-1の通りである。このうちブカレスト市の人口はおよそ204万人で、総人口が2,260万人であるから、総人口のおよそ10分の1が首都に集中していることになる。また、ルーマニアの農村人口は、1996年7月の時点で45.1%、都市人口は54.9%である(15)。
町の数はブカレスト市を含め262あり、そのうち市は80を数える。町及び市の人口別規模の内訳は、2千人未満が1、2千人以上〜5千人未満が10、5千人以上〜1万人未満が56、1万人以上〜2万人未満が85、2万人以上〜5万人未満が63、5万人以上〜10万人未満が22、10万人以上〜20万人未満が13、20万人以上〜100万人未満が11、100万人以上が1である(16)。
コミューンは2,686存在し、その人口別内訳は1千人未満が48、1千以上〜2千人未満が381、2千人以上〜5千人未満が1659、5千〜1万人未満が565、1万人以上が33である(17)。
地方行政区分に関わる境界領域の変更は、住民投票を通じて住民との事前協議がなされた上で、法律によってのみ行いうる(現行法第3条/同改正案第19条)。
(4) 国家公務員法
憲法第72条第3項iは、基本法として公務員法を定めることを規定しているが、これまで制定されてこなかったため、現政府の下で次の諸点を含む草案が準備された。
―政治的に中立で、EU諸国の国家公務員に引けを取らないレベルの能力を持った公務員の育成を目標に設定
―法治国家の制度に必要な、公務員、公的機能、公務の定義
―公的機能における安定性の概念の導入
―公務員のキャリアへの昇進権利の保障
―公務員の権利と義務の明確化
―公務員の兼職の禁止
―現行規約の遵守を保証するために、首相付属機関として、公務員上級委員会を創設
